ワークショップとチームビルディングを融合させた福岡会場

沖縄会場のエントリでは企画会議がワークショップ形式で行われた模様を紹介しました。これをさらに推し進めて、チームビルディングまでワークショップに組み入れたのが福岡会場です。やり方は下記のとおりで、冒頭3時間程度を費やして実施されました。

  1. 一人一枚ずつキーワードシートを配布して、テーマから連想されるキーワードをシートに埋めていく。
  2. キーワードシートを参考にして、簡単な企画シートを作成する。これも各自が全員で行う。
  3. 自分の企画のショートプレゼンテーションを行う。
  4. 企画シートをならべて全員で投票し、順位をつける。
  5. 順位の高かった企画シートに加えて、どうしても自分の企画を実現したい人や、運営側の推薦企画を一堂に並べて、「この指とまれ」方式でチームメンバーを募る。
  6. 各々のメンバー数などを調整してチーム決めを確定する。
  7. 企画シートをもとに内容整理シートを作成し、開発スタート。

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通常チームビルディングは事前の申し込みアンケート等をみて、運営側があらかじめ決定しておき、当日に発表するやり方が一般的です。しかし、このやり方は自分たちの立てた企画を元に、いわば人気投票で企画とチームビルディングを行うという、非常にラジカルなもの。ちなみに、これができたのも参加者がほぼ全員、プログラマーだったという会場の特殊性もありました。

また福岡会場ではチームごとにリーダーとマネージャーを決め、連絡事項やスケジュール管理、見学者へのゲーム説明などは、すべてマネージャの仕事とされていました。以前はリーダーが兼任していましたが、ゲーム開発に集中させたいということで、この形式になったそうです。自分もいろいろと説明してもらいました。

結成されたチームは5つで、うち1つはアナログゲームを制作。オキュラスを用いたゲームや、Photonを用いてMMOゲームに挑戦したチームもありました。また音ゲーが2つ開発されていた点も印象的でした。

GGJ福岡会場はIGDA福岡によって主催されており、チャプターリーダーをつとめる金子晃介さんは日本の全会場を束ねるリージョナルコーディネーターでもあります。というのも金子さんはオランダ留学中に偶然GGJに出会い、現地の会場で参加したことがあるほど。この取り組みを日本でも知らしめたいと、帰国後にIGDA福岡を立ち上げてGGJ2011から福岡会場をスタートさせました。その先進的な取り組みに対して高島総一朗・福岡市長がアポなしで視察に訪れ、新聞で大々的に取り上げられたほど。いわば日本のGGJの牽引者の一人でもあります。

金子さんは「GGJでは毎年、いろいろやり方を変えて実施しています。このようなワークショップを開催したのは今回が初めてでしたが、今後もいろいろと工夫をこらして、もりあげていきたいですね」と話していました。

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