地域のハブをめざす京都VITEI会場

京都は2009年にGGJがはじめてスタートしたとき、早くも国内唯一の会場が設立された(Q-Games会場)、由緒ある土地柄です。今年も立命館大学会場と並んで京都VITEI会場が設立され、立命館大学会場が同大学の学生専用だったこともあり、一般参加者の受け入れ場所となっていました。会場には海外出身で日本在住の開発者がメインで参加し、小規模ながらも国際色あふれる会場となっていました。

IMG_0439VITEIといっても一般には馴染みが薄いかもしれませんが、ニンテンドー3DSで「STEELDIVER」などを配信した実力派の開発会社です。イギリス出身で「スターフォックス」などの開発にたずさわったジャイルズ・ゴダード氏によって2002年に設立されました。そのため全社員の3割程度が海外出身者と、国際色豊かなスタジオになっているといいます。

自分が訪れた時も、わずか数名にもかかわらず4つのチームでゲームが開発されていました。そのうち1本は一人プロジェクトで、さらにもう1本は米テキサス州の会場とリモートで参加していたほど。一方で会場の雰囲気は和気あいあいとしていて、バラバラながらも一体感のある独特な感じが共有されていました。参加者の一人でフランス出身のアーティストの女性は、「GGJは仕事を忘れてゲーム作りの楽しさを再確認できる場所。とても楽しい!」と参加の意義について話していました。

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また会場には唯一の大学生参加者も見られました。滋賀西安大学に通うアーティスト志望で、はじめは英語が苦手な中で不安が大きかったそうです。しかしゲームのアイディアについて発表したところ、投票で自分のアイディアが採用されてゲームを作ることに決定。自分もグラフィックの一部を担当できて、得難い体験ができたとのことでした(完成したゲームはこちら)。来年もぜひGGJに参加したいとのことです。

同社ではこうした社外とのネットワークづくりやコミュニティ活動に積極的で、ふだんから会社のロビーを開放し、毎月Kyoto Indie Meetupというインディゲーム開発者向けのイベントを行っているそうです。今後もこうした活動を続けて、インディゲームのハブに育てていきたいと話していました。GGJには地域コミュニティの活性化を促す効果もありますが、まさにその好例だったといえます。